市民本位の健康医療に向けて

第52回(7月)定例会報告(メモ)

2012年7月25日 by KISK事務局  


第52回(7月)定例会報告(メモ)

7月の定例会は17日(火)国際医療福祉大学大学院をお借りして開催しました。今回は、リフレクソロジーのお話を中心に、代表の市民学シリーズ「うつ病予防の法則―2」などがありました。

1.中間報告 梶原代表

前回定例会の、代表市民学第9弾の「うつ病予防の法則その1」、小川真誠・国際介護予防センター社長の「心身バランス計」の紹介、松村有子・東京大学医科学研究所特任助教の「がん何でも相談室」を簡単に振り返った後、今回の講演リフレクソロジーの講師・笹井和子様の紹介、8月定例会の案内などがありました。また、インターネットのフェースブック上に立ち上げた健康医療市民倶楽部については、現在、中身を作りつつあるとの報告もありました。

2.市民学シリーズ第10弾「うつ予防法―その2」梶原 拓様 健康医療市民会議代表

先月はうつなどの精神疾患の現状と問題点を内海聡氏の著書と東洋経済6/16号を中心に説明したが、精神病治療は問題がありこれを念頭に考える必要がある。本日の参考書は最後に挙げたが、いずれもPHP新書で、生田徹著「心の病は食事で治す」掲載の「分子整合医学を実践のクリニック」と「サプリメントの入手先」は脳内物質や 薬は多く使わないの切口の著、そして大野裕著「うつを治す」等も参考になる。本日は対応策を説明するが、友人等からも聴かれており安直に任せないで勉強や情報が大切と話している。

まず「うつ予防法五原則」だが、第一 精神医学は発展途上で未だ原因は未解明。多剤大量処方や精神病棟での患者の死亡などが指摘されている。精神医学は米国では心理学学会から公式に批判を浴びたりしており、安直に任せることなく、病院や治療法も良く選択しチェックする。第二 精神を神秘的と見るあまり、木を見て森を見ていない状態か。脳も臓器の一つで情報処理機能を。ソフトや食事も原因の一つ。脳の再生は脳の血流が大切。大脳の運動野の過半を占める口や手の指の運動が効果的。歩行は小脳を活性化する。うつの予防や認知症予防に有効。第三 脳疲労の防止は横倉医師のご指摘のように五感の刺激が大切。脳は「快」を好み「不快」を嫌う。いい景色、いい匂い、快い音楽、美味しい味、気持ちの良いマッサージの快感で脳はリラックス。反対は脳疲労。頭脳労働者は休息大切。仕事を離れスポーツ等も。太陽光でセロトニン。ぬるま湯のお風呂も良い。第四 脳にも栄養補給大切。必用な脳内物質を確保。脳内物質のインバランスを正す「分子整合精神医学」。マルチビタミン、マルチミネラル、必須脂肪酸、アミノ酸、ブドウ糖等が必要だが個人差がある。体質や生活習慣で異なる。数か月のストック量の毛髪検査もある。第五 生活環境を変える。対人関係の不調和が脳の情報処理に不調を。血縁、地縁、社縁が弱くなれば趣味の仲間やグループ活動や外に向かってのネットワークの「隠れ家」もつちかおう。健康医療市民倶楽部のキスク健康村への参加や、小川式心身機能活性運動への参加で自分も相手も気力向上になどもある。

次は「うつ予防10か条」。これは各自が自分でいろいろ学び経験した中から構築するもの。梶原個人では1食事30回以上噛む・手の指運動 2毎日45分以上歩く 3食事はバランスよくを心がけ 4たまにはサプリメントを 5定期に休養・体動かし・脳を空っぽに 5 昼20分太陽光・23時前就眠・その前ぬるま湯の風呂 7なるべくいい景色、いい匂い、いい音楽、美味しいもの選び楽しむ、脳リラックス 時にはマッサージやリフレクソロジー 8人間関係摩擦では発想も変え新しい関係を求める 9仕事以外の友人やグループ活動 10もしうつ病と疑われても慎重に医師を選び処方もセカンドオピニオンを求める。これが現在の私の10箇条。と締めくくられました。すごい勉強と方向の構築にみんな感謝で拍手喝采。(テキストの全体はKISKのHPに掲載)

3.「リフレクソロジー」笹井和子様 日本リフレクロソジスト養成学院[REFLE/リフレ]学院長

梶原代表から、補完代替医療が盛んな英国の「リフレクソロジー」の技術を伝授され指導者の養成をしている院長先生で私も利用した経験があるがすごく癒し効果があるとの紹介で、スマートで優しい雰囲気の笹井先生の講演が「緩和ケア、看護・介護にも生かせる補完療法であるリフレクロソジー」のパネルを背景に始まりました。お招きいただき光栄、補完療法の「リフレクソロジー」は単なる足モミやマッサージとは異なる。36年前母や叔母も関係していたガンケア。私は大妻女子大の家政学部卒後、旅行会社に勤務し国際部や広報も担当していたが、今後の人材養成には何が必要かとのトップの問いかけに、現在はコンピューターの普及等で人と話す機会が減っており病気の原因の8割はストレスからと思い、五感を大切にするリフレクソロジーを96年提案し実現した。ビジネスで東洋や西洋のマッサージとなると関節や力をいれてのものになりサロン的経営のみとなってしまうので、98年日本リフレクロソジスト養成学院(リフレ)を開設。本格的リフレの導入で痛みを緩めるセラピーでガンの終末対応に力を入れており、14病院で行なうが、帝京大学付属病院では年間8千人のガン末期の対応をし、効果をあげている。昨年14年目で、米国で世界有数のスローン・ケタリング記念がんセンターの統合医療部門主宰の「バリー・R・キャシレス博士女史」に学院で話をしていただいた。年間2万人のホスピスの対応をされているが博士はリフレクロソジーにはその効果の科学的エビデンスがあるとされた。日本ではボランティアでも活躍しているが医療の市場でもサービスが必要との認識が大切と思う。米国では内部患者は無料、外部患者は有料で2割の病院に導入されているがその4割しか黒字ではないとか。英国では病院のホスピスで元気を貰って家に帰って生活する人が多い。我々も14年になるが、日本でも退院する人が増えている。自宅に来て欲しいとの人も多い。1/3はガンで死ぬといわれているが、ケアとなるとリフレだと思う。看護士や介護士にも習って欲しい。指を動かすことや足は大切だ。効果について統計的データーが不足している。キャシレス博士も患者の氣を上げることが大切とされる。

さて「リフレクソロジー」は、Reflex反射+ology学問で「反射学」といわれるが、肩や腰など全身を映し出す対応「反射区」図が顔・手の平・足裏にあり、英国では34年間のデーターが蓄積されている。「期待する効果」は1ヒューマンタッチによるリラクゼーション効果 2自然治癒力の回復と維持 3免疫力と抵抗力の向上 4血管の循環を良くして不調を改善 5新陳代謝をよくし体内の老廃物の排泄促進 6疲労感の改善 7生活習慣による不調の予防。特に体の老廃物を探して指でていねいに排除することが大切。一気に良くなるのではなく、ジワジワと効果がでてくる。

講師は高齢女性の認知症患者へのリフレの実施の効果を、最新脳波解析機NATを利用した脳神経外科医との共同研究の途中のデーターを図面で示された。赤色は活性化と興奮・青色は沈静化・緑色はプラスマイナス零の状態。脳の動静の状態が比較で目視できる。また最初は施術を受ける気のなかった高齢の男性患者が、他の人がやってもらっているのを見て、三回目にはどうもやって欲しそうな気配だったので、施術したら終了後涙を流して喜んで施術者の手をしっかり握ってなかなか離さなかったとのお話も。ホスピスや緩和ケア等病院14、老人介護施設15では補完療法であるリフレの普及を含めてボランティア活動もしており、東日本大震災の宮城県女川町に昨年9月と今年4月に学院卒業生をバスをチャーターして日本人として共通の気持ちで仮設住宅と老人福祉施設と役場で活動してきた。昨年は毎日沢山の対応があつたが、今はほとんどないと現地の方のお話が。

具体的施術はキャタピラーウオークともいわれるが、独特の指の動かし方で毛虫や芋虫が歩くようにやるのが98%だ。親指で力をいれないで、ていねいに老廃物の石灰質をつぶして排除し、血液の循環を良くする。会場の全員での模範実践訓練で、講師は1手の平の親指の下の最初の横線の上の部分のもみ活動・その手の上の肩を良くする対応 2親指の下のふくらみ付け根の部分から横線で手の平の反対までの線のもみ活動・腰を良くする対応。の二つの実技を指導され、会場のみんなが自己癒しを楽しく経験。米国で2割が利用しているのは医療費が高くこちらが安いことも影響しているようだが、日本でも医療費全体の大変さの中で対応すべきではないかと考えるがデーターの蓄積が大切か。と締めくくられ、身近な素晴らしいお話に拍手喝采が続きました。

会場からの質問。具体的にどこで経験することができるか。「関東でも42の百貨店等で実施。都心では汐留(ロイヤルパーク汐留タワー)、新宿(伊勢丹メンズ館)、池袋(ルミネ、マルイシティ)、有楽町(イトシア)などに学院直営のリフレサロンがある」との紹介。資格取得のコースとしては、「通学、通信、3か月、6か月、1年、若い人向けの2年のコースなどがある」。足裏のツボとは違うのか「ツボは点で、リフレは面でとらえるので違う」。しばらくして止めてもよいか「悪いところが治れば続けなくてよい」等の回答がありました。

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