市民本位の健康医療に向けて

第23回(2月)定例会報告(メモ)

2010年2月22日 by KISK事務局  


第23回健康医療市民会議・定例会講演メモ
(平成22年2月16日(火)16-18時・日本財団2階会議室)
1 「催眠による医療」ヒューマンクリニカ院長・日本催眠応用医学会会長・石塚龍夫先生
小山悠子先生から先日の西野皓三先生の対気のエネルギー交換で多くの人が後ろ向きに飛ばされるのも催眠かも知れない。催眠は幅広い応用があり講師はその権威とのご紹介。やさしい落着いた雰囲気の石塚先生のご登場。「催眠医療」は30年前に学び、20年前から現場でも実施。しかし催眠は一時、インチキじゃないか、意識をなくすのでは、操られるのでは等の誤解が一部にあった。納得できる説明が大切。古代ギリシャ時代から活用され、1841年にプレイドがヒプノティズム(催眠)と命名し、催眠で体が動いて良くなる、心身症が治る等から、第一次第二次大戦の精神病患者の治療にも活用され、日本でも再活用。催眠状態では意識が分離状態となり、被暗示性の著しい高進や特殊な意識性(トランス)から色々の心理的生理的現象が、人為的に、また自分の力で起こる。[語句註 人は睡眠中意識はなくなるが、潜在意識は働く。普通、覚醒時には潜在意識の存在を確認できないが、たまにカンが冴えて何か閃くのは潜在意識のメッセージ。人間の心を氷山に例えると意識は10%、水面下の巨大な塊の潜在意識が90%。人間の行動に潜在意識が関与し影響は大きい]。意識の分離下では、自分をもう一人の自分が分析している。これが催眠の本質で自動的波動となる。催眠の深さには段階がある。1催眠前作性 だるさ 2浅催眠性 手足の硬直 倦怠感 3 中等睡眠性 五感の異常 幻覚 情動変化 4深睡眠性 各種忘却等。催眠がかかり易い人と懸かりにくい人の人格差ある。両手指の組合せ・人差し指二本を上に・これを目で見て指先が接してくる者は懸かりやすい。被暗示性の高進で、変にやる気なくす、やる気がでる、イメージが活性化し、厳しい現実への耐性が強くなる等。これを利用しイメージの活性化や心身のリラックスを働きかけ。近年、ブレインイメージングの技術を利用した認知脳科学により催眠状態や催眠療法の効果を科学的に説明できる様になった。
人間の脳の進化は、マクリーンが提唱するように、下等動物の脳に新しい機能を加え、いわば増築を繰返すように行なわれ、「ヒトの脳にワニの脳がある」。この部分が人間においても脳活動の中心。大脳辺縁系・真中部分・自律神経の中心。このコントロールが大切。脳の二重構造。古い皮質・判断する・脳の基本。新しい皮質・その判断に反応・検証する。大脳の理性を超えた感情に、催眠はその真中に働きかける。人は進化で知覚(客観)から認知(主観)の能力を得て、人間の脳に客観的事実はなくなり「脳がそうだと思えばそれが現実となる」。脳の役割は生命の維持。快を求め、不快を避ける。いやなこと、つらいことは覚え、データーベースがあり、これを元に過去から将来を先読みして対応。不幸せを幸せと感じるには催眠の技法が役立つ。1認知2思考・感情・ここに催眠が入る・効果3行為・行動へ。応用分野は広く、精神的健康、教育、心理療法、医科歯科医学などだが、精神神経免疫学の見地から医学的利用の見直しが。針麻酔無痛とは別の考えの催眠暗示無痛や。歯科では恐れ心や痛みを取り除く催眠。外科手術前の痛み和らげの催眠・免疫力が高まり術後の回復が早い。大火傷も催眠での熱さ痛さの逆転。リハビリでもイメージ活用で脳の働きが良くなり、手足が動き、走る、立上がる、車椅子なしの積極効果等が。
誘導者の力より「被験者の力」が上なので、自己催眠も効果。科学的説明が大切で多くの学会や自己催眠の会でも活動中。と。会員の質問には「利用の仕方が大切。リラックスの暗示を。なぜ催眠に入るのかは前頭葉の抑圧。自己催眠で、自分がもう一人の自分に働きかけ、就寝前にもう一度楽しかったイメージを前頭葉に撒くことは非常に良い」とのお答え。初めて会員も多く、息を凝らしながらの緊張がほぐれ、拍手喝采が続きました。
2「脳の健康が体を健康にするシリーズ4 最終回・快食療法の中上級編とまとめ」(ドクターのワンポイン・トレッスン)・横倉クリニック理事長・横倉恒雄先生
快食療法を実行して下さい。脳を信じ、脳を満足させる食事を。良い食器を使い、健康的かどうかの判断ではなく、栄養のバランスも考えない。テレビ見ながらはダメ。楽しい話が一番。「脳に任せ」アルコールも制限なし。ただし食事も食べる。
快食療法の効果「量的効果」食事量は自分向けの量に自然に落ち着く。「味覚変化」健康に良い食材に自然に落着く。健康に良い食材一覧を表示(資料編)。この中に食べたい物あれば採る。これを全て食べるのはダメ。黒砂糖は脳の活力剤・最高の脳の特効薬。
「五感満腹(福)」。箸の感触、小野妹子も箸の使い方で人格形成・日本箸道協会代表も。食材を目で楽しみ季節の自然食、舌で感じる硬さと柔らかさ・食材の音と香り。
健康的な生活の基本は「快食 快便 快眠」。原始的動物は腸だけ。自然性と円滑な代謝。最近食材の栄養素が激減。1982/1951比・科技庁成分表。ほうれん草のビタミンAは▲79%、Cは▲57%、鉄分▲72%。人参と林檎も。毛髪の水銀濃度(数月の傾向値)上昇。血中濃度は瞬間の数値。Nolmalなきれいな腸の写真と汚れた腸の写真。汚れた腸は便停滞・毒性や発がん物質できる・有害物排泄や栄養吸収下がる・腸管免疫力低下で、多くの病気に。毛髪ミネラル検査で多くの未病対策可能。「西洋医学」は病気の学問・身体と心の分離・健康と病気の対比・非連続的二元的・分析的客観的論理的で予防医学的に。「東洋医学」は未病の概念・心身一体・健康から病気を過程・連続的一元的・統合的主観的経験的で養生へ。なぜ五感療法97%以上成功か「従来型は人の病気を診る。五感療法は病気の人を診る」。
「新しい健康概念の提案」。ごく当たり前に、生まれ、成長し、病気になり・怪我をし、老い、死ぬ。人がごく当たり前に生きることが「健康」、より良く・生き・死ぬことが「健康度の評価」。健康とはあらゆるものに感謝のできる心と身体。「感謝」は心と身が字の中心。老化もかっこよく、死もかっこよく。90年、健幸メディカル外来開設。1脳健幸外来2脳相談外来3コグヘルス脳機能検査4メタボ改善専門外来5毛髪ミネラル検査。心遊館で勝手にお茶のみにくる人は奥の受付前なら無償。と。会員の質問「野菜の栄養が下がっている対策は。糖尿の疑いでもぜんざい食べているが」には「有機農法の野菜は良い・サプリメントは安心感が大切・気にするかしないかが大切」とお答え。天真爛漫、本来のままの自分に任せて生きた江戸時代の禅僧・良寛さんさながらの力の籠った横倉先生のお話に拍手喝采が続きました。横倉先生著「脳疲労に克つ・ストレスを感じない脳が健康をつくる」角川SSC新書 が「感謝」と御署名入りで出席会員全員に贈呈されました。

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