▼ これまでの経緯

(1) 健康医療関係履歴(梶原拓・世話人代表)
1-1 平成17年度健康法実践リーダー養成講座実施方針
1-2 拓さんの健康講座〜市民の市民による市民のための統合健康法〜「市民健康ナビ」
(2) 日本再生研究会の新展開
(3) 健康医療市民会議準備会の歩み
(4) 参考資料
(5) 健康医療市民会議(KISK)中間報告

1-2 拓さんの健康講座〜市民の市民による市民のための統合健康法〜「市民健康ナビ」

07,3,22版

(統合健康法)
1 人体は生まれながらにして恒常性(ホメオスタシス)保持機能「バランスを回復する働き」を備えている。これを自然治癒力、免疫力、抵抗力などという。この恒常性保持機能こそ生命力の基本であり、これを中核に総合的・統合的な健康法を考える。患者、ユーザー、生活者、市民(以下「市民」と総称)の立場から西洋医学、東洋医学の別なく、先端的医療から伝統的医療(例えば「重粒子線治療技術」から鍼灸・漢方そして「梅肉エキス」の効用)まで統合して健康法や医療技術を活用することが必要である。「ためになれば何でもあり」というのが市民の立場である。また人間の生命活動は「心身一体」であることから医学のみならず分子生物学、量子物理学、電気・情報工学、心理学、哲学、宗教学など多岐にわたる総合的発想と対応が必要とされる。

(患者本位医療)
市民の立場から「理想の医療」とは
 1 必ず直る 2 すぐ直る 3 痛くない 4 お金がかからない
の4条件を満たせば「何でもあり」である。国・民族の違い、専門家の縦割り・割拠、権威の有無、学閥・派閥、制度・政策の拘束・・・とは、本来無縁であるべき。患者自身が学習し、情報の幅を広げ、最適の手段・方法を選択できる能力を高めるべきである。患者側・需要サイドのレベルを上げることによってのみ医療側・供給サイドのレベルを上げることができる。
 * 権威の弊害 「鴎外症候群」 陸軍軍医総監・森林太郎は「脚気は細菌だ」と自己の主張に固執して、ビタミンC治療で救われるべき多くの病人を犠牲にした。現在も「権威病」シンドローム「鴎外症候群」がはびこっている。ガリレオの地動説の例を挙げるまでもなく、少数派から多数派へ、異端から正統へ、その反復が科学の進歩の歴史である。利害関係のない市民は学者や研究者の争いに超然と構え、具体的な成果で現実的に評価していけばいい。「権威」指向から「本物」指向へ。

(人体は「健康生産工場」)
2 人体は、広義の「恒常性保持機能」を働かせ、365日、24時間、一所懸命に健康を保持し、あるいは健康を回復しようと頑張っている。いうなれば人体は「健康生産工場」である。事実、すべての生命活動は酵素を生体触媒とする化学合成活動ともいえ、人体は「化学工場」によく似ている。粗雑で乱暴かも知れないが、概括的にイメージをつかみ、健康・医療の問題を総合的・体系的・有機的に理解するため人体の働きを工場の生産システムに喩えて見ていくこととする。良い「健康」という製品を作るためには、
 まず地盤や建物(基盤)(インフラ)をしっかりしなければならない。したがって人体の「インフラ」骨格・筋肉系は歪みを防止し正しく保たなければならないが、その上に
  (A)工場が円滑に稼動しなくてはならない「好循環の保持」
  (B)良い材料を使う「医食同源」
  (C)機械のさび止め「抗酸化作用」 
  (D)士気の高揚「心身一如」
  (E)素早く修繕「早期発見・早期治療」
 の5要件が不可欠である。

(人体は情報システム)
3 また、人体は一つの情報システムとして構築されている。(1)感じる「目、耳など五感センサー」(2)伝える「神経系等」(3)動く「骨格、筋肉等」(4)判断する「頭脳系」(5)作る「消化、吸収、産生」(6)防ぐ「皮膚、粘膜、免疫系」(7)直す「血漿、酵素」の働きが神経系、内分泌系、免疫系のネットワークの協働作業で成り立っている。コンピューター(頭脳)と情報通信ネット(神経系等)によるITシステムのアナロジー(類似性)で理解することもできる。ミクロの細胞レベルでも自立的な情報ネットワーク活動が行われている。また人体・生体には、目で見える「有線系」(神経系など)のほか目で見えない「無線系」(気の流れ)の情報・エネルギー伝達ネットがあると推定される。あるいはコンピューターと同様「ハードウエア」(工場や設備)が良くても「ソフトウエア」(経営方針や運営努力)が悪ければ良い「アウトプット」(成績)は収められない。人体は、生まれながらにして全身「ユビキタス・ネット社会」である。

(総合戦略)
4 人体が有機的に一体であるとすれば、個々の臓器別(機械、部品別)の局部対応ではシステムが十分に稼動できず、品質のよい製品(真の健康)を生産することはできない。システム全体を見て工場生産と同様に「生産目標」を設定して(目標管理)、Plan(計画)Do(実行)Check(点検)Action(行動)の総合戦略・作戦を展開し、より良い製品づくり「品質管理」を、個と全体、個と個が連携して一体となって進めていかなければならない。局部的に癌細胞を切除しても、総合戦略・作戦を展開し体質を変えないと、癌の再発の可能性はなくならない。(殆ど「転移」でなく「再発」だとする説もある)。医療は本質的にホリスティク(全人的)なものである。(部分と全体の相関)(対症療法の限界)
総合戦略を進めるに 
 「時間配分」1−短期 2−中期 3 長期 の別に目標の設定
 「三段発想」1−戦略・目標 2−戦術・作戦 3−手段・手法 の各段階・レベル別の発想
 が必要となる。単純なカルテだけでは、癌のような難敵には勝てない。

(オーダーメイド対応)
5 人体が一つの工場システムや情報システムと考えるとしても、単なる画一・大量生産を行うものではない。個々の人体の遺伝子の相違、性別、年齢別、症状別などで、それぞれ対応は異なる。いわばオーダーメイド、テーラーメイドの「注文生産」であり、粗雑な「見込み生産」であってはならない。(一般性と個性)(画一性と多様性)(個別化医療)

(自己責任)
6 生命・健康は人間にとって最も重要な関心事である。それは、あくまでも本人や家族が「自己責任」で守るべきことである。安易に医師や病院に外注(アウトソーシング)してはならない。病気でやむを得ず医師や病院にかかるときでも、十分な情報を持ち、また外注先の選択に慎重を期さなければならない。かけがえのない「命の丸投げ」をしている例が少なくない。(セルフケア)(セルフメディケーション)。「健康生産工場」のオーナーで最終の責任者は、あくまでも自分自身である。

(自主学習)
7 体に異常があり病院を訪ねようとするとき、まず、どの診療科を選ぶか、患者や家族が迷う場合がある。どういう治療を求めるか、いわば「自己診断」をしなければならない。総合内科などを設けている病院もあるが、診療科が細分化されている今日、患者側で総合的な判断をしなくてはいけない。また、今や統合医療の時代が到来している。先端医療から伝統医療まで幅が広く、各種の健康法や健康食品が氾濫している。選択を誤れば、お金を浪費するだけでなく、健康や命まで浪費してしまうおそれがある。市民は、自主的によく勉強し、適切な判断をしなければならない。専門家とは別に特定の利害関係のない素人が公正な立場から自主的に健康・医療を学習し選択できる市民サイド(Citizen-oriented)(User-oriented)のテキストが求められている。

(工場の設計図)
 「健康生産工場」である人体は生まれるときから遺伝子によって設計されている。その設計図は将来遺伝子操作で変えることができるかも知れないが、我々は、生活習慣(第二の遺伝子)によって設計図を改良することができる。そして、その設計図によって工場が自動的に動くようになる。遺伝子の解明が進み、我々自身の設計図を読み取り適切な対応ができるようになるとは思われるが、よりよい生活習慣を身に着けていくことが、より健康で豊かな生活への王道といえよう。

(市民のための健康ナビゲーター)
8 各種の健康法や医療が全体を見ながら、どのように位置づけされるか、人体を一つの工場生産システムあるいは情報システムと見做して、健康・医療の見取り図「健康チャート」を描き、関心のあることが全体のどこにあるか、市民向けの健康・医療ナビゲーター「市民健康ナビ」を作れないかと模索している。我々は健康や医療について考えたり、行動したりするとき、常に「なぜ」「何を」「誰が」「いつ」「どこで」そして「どのように」するか(5W1H)点検する癖をつける(位置づけ、意味づけ)とよい。誤りや無駄の少ない選択ができるだろう。その「点検ポイント」づくりが「市民健康ナビ」づくりである。
以下に、そのスケルトン「TAKUモデル」を提案しているが、まだ素案の段階にある。しかし、市民の自主学習を促すために、あくまでも素人が挑戦することに意義があると考えている。これから専門家の助言を得ながら、心ある市民の方々の参加を求めて「市民健康ナビ」を発展させていきたい。

(「市民健康ナビ」5ポイント)
(A)「好循環の保持」(工場の円滑稼動)(ベルトコンベア) 製品(健康)生産に必要な酸素、水分、栄養素、情報、気(生命エネルギー)の好い循環を保持する。また、これらの摂取(受信)、消化、吸収、加工、排泄(発信)機能の障害を除去する。呼吸器系、消化器系のほか神経系、内分泌系、免疫系、経絡などの流通を良くする。「六つの流れ」1 空気の流れ 2 血液・リンパ液の流れ 3 胃腸の流れ 4 尿の流れ 5 情報の流れ 6 気の流れ。

  1 骨格の正常化(インフラ) 人類が直立歩行に移行した後遺症(重い頭を支える)や生活習慣(左右に偏る)による背骨の歪み、さらに肩甲骨や骨盤の歪みが血液や神経系、内分泌系、免疫系各種循環を阻害し、脳や各臓器に障害を惹起。 正しい姿勢、整体、体操、カルシュームの補給・・・
  2 筋肉を強く柔らかく。 肩こりは特に脳の循環に影響大。筋肉は骨格の支え、血液の循環もサポート。筋肉の骨化現象で諸疾患。 運動、鍼灸、マッサージ、遠赤外線・・・
  3 肥満の防止 肥満が循環を悪くする。 食生活、運動、筋肉トレーニング・・・
  4 血管の強化・血液の流動化(パイプライン) 特に抗酸化作用の増強、免疫細胞の増加、流通、活性化。内分泌系と免疫系の流通。喫煙(血管の収縮)。一酸化窒素(NO)の再評価。・・・
  5 酸素の供給・二酸化酸素の排出 深呼吸、腹式呼吸、有酸素運動・・・
  6 水分の確保 水は栄養素を運ぶトラック(血液)、廃棄物運搬車(リンパ液)。適時・適量に水分の摂取、細胞内の水分確保。・・・
  7 栄養素の供給 食物の摂取、消化、吸収、加工、活用、排泄(解毒)それぞれの機能強化・・・ 
  8 歯・口腔が原点 全体に影響(咬み合わせの異常は体の歪みを招く、噛むことが脳に刺激。唾液腺ホルモン・消化酵素の産生。歯周病は万病の元)。・・・
  9 胃の消化力の保持・強化 ピロリ菌、ストレス、消化酵素・・・
  10 腸内細菌の重要性 植物繊維、オリゴ糖、乳酸菌生成剤、ビフィーズ菌、エンザイム、コエンザイム・・・ 
   11 体を冷やさない(頭寒足熱)。体温が下がると生命活動は低下、がん細胞は活性化。 入浴、靴下(寝る時も)、手袋、冷暖房、冷たいものを飲食しない、運動・・・
   12 体を乾燥させない(枯れ木現象) 細胞の萎縮、脳の萎縮。水分の保持、「腎」の強化、体を冷やさない、ウオーキング、細胞内・細胞間保湿(コラーゲン、ヒヤルロン酸)
   13 代謝の促進 運動、発汗、香辛料・・・・
   14 神経系の循環 エネルギーの補給、神経伝達物質の合成、そのための前駆物質の供給・・・
   15 気の巡り 筋肉の緊張を解く。呼吸法、宇宙との一体感、感謝の念・・・
   16 生物時間・循環のリズム 活動、休息、睡眠のサイクル。 頭脳・臓器別に活動時間が違う。昼間は交感神経系、夜は副交感神経系。・・・
   17 頭も体も使う。使わなければ退化する。循環が滞る。筋肉や脳のトレーニング。・・・

(B)「医食同源」(良い原材料の供給) 良い製品(健康)を生産するには良い材料(飲食物)を使わなければならない。You are what you eat.(食べたものがあなたのすべて)。材料以上の製品は作れない。悪い材料(飲食物)で不良品(病気)が発生。

 (7大栄養素) 1−炭水化物 2−脂肪 3−たんぱく質 4−ビタミン 5−ミネラル 6−植物繊維 7 酵素(従来は軽視されてきたが、極めて重要)(4〜7生命活動を活性化する「シグナル因子」)

 (4食物群)(従来型栄養学) 1 乳製品、卵 2 肉、魚、豆類 3 野菜、果物 4 穀物、砂糖、油脂
   1 従来は筋肉労働時代の名残でカロリー(燃料)中心の栄養補給。栄養の過剰摂取(過剰在庫)(滞留、腐敗)(活性酸素、硫化水素、アンモニア)が問題。メタボリック・シドローム(内臓肥満)(内臓肥満は循環阻害、体温低下を招く、また脂肪から分泌される善玉の生理活性物質ホルモン「アディプトネクチン」が減少)
   2 今は頭脳労働、車社会、機械化。しかも飽食の時代。発想の転換が必要。頭脳の栄養が重要(頭脳はエネルギーの浪費家)。全身の神経細胞の90%は脳の神経細胞。脳の重さは全身の重さの2〜3%だが栄養・エネルギーの消費量は20%。筋肉や脂肪の栄養から神経の栄養へ。
   3 良い水を使う。人体の60〜70%は水分。水は血液や細胞の主成分。血液のPH(アルカリ性)。水の浄化。機能水の選別。還元水。・・・
   4 植物食85%・動物食15%(門歯2、臼歯5)(犬歯1) 体の構造に対応した食事を。進化に応じた生活(人体は飢餓に耐える省エネ構造、過剰な栄養は害)(塩分は不可欠だが少量で可、過剰摂取は害)先祖代々の土地のものを食べる(身土不二)。旬のものを食べる。丸ごと食べる。生を食べる。・・・
* 人類の構造は幾世代で大きく変わるか? 1000年単位? 環境の変化に構造の変化が追いつかない。加工食品・・・
   5 菜食が主体。大豆は最高の食品。ごまは頭脳の栄養素。しかし、過度の菜食主義には問題あり。・・・
   6 海藻類は好材料。・・・
  7 肉類は控える。しかし、ときには動物性たんぱく質は必要。同時に繊維質を摂る。・・・
   * 1977年 マクガバン・レポート 「国民栄養問題アメリカ上院特別委員会報告」(動物性たんぱく質は成長を早めるが、老化も早める)
   8 酵素(エンザイム)と補酵素(コエンザイム)(ビタミン、ミネラル)は、すべての生産活動の必須の触媒として極めて重要・不可欠。総合ビタミン剤、総合ミネラル(海水由来が合理的)・・・
   9 精製食品の問題 食塩、白砂糖・・・
  10 万能の食品はない。偏食は禁物。陰陽のバランス。・・・
  11 すべての前提として「噛む」機能の活用と口腔の刺激は不可欠・・・
  12 量の問題(過ぎたるは及ばざるが如し) 人体は運動で消費する構造になっているし、筋肉は省エネ構造。INとOUTのアンバランス。微量元素の重要性。微量の力・毒も薬(ホメオパシー)・・・

(C)「抗酸化作用」(機械のさび止め) 過剰な活性酸素(フリーラジカル)の作用こそが主たる細胞破壊、発病、老化の元凶だとする説が定着。農薬、化学肥料、保存料等使用食品・加熱食品、生活環境の悪化、ストレスの増大等で人体の酸化が進む。また高齢化とともに小食となり、また消化・吸収力や抗酸化力が衰えていく。有害物は体内に堆積する。昔のように自然体では健康を守れない。積極的な対策が必要となる。(自然・生活環境の急速な変化に人体の適応・進化が間に合わない)(人為的・人工的な補強が不可欠)
 * 生体防御機能 1 中枢神経防御システム 2 自律神経防御システム 3 内分泌防御システム 4 免疫防御システム
  1 酸化作用の強い飲食物を避ける。
  2 激しい運動を反復しない。
    3 ストレスを緩和する。
    4 抗酸化作用のある飲食物を積極的に摂る。
    5 特に生命活動に必要な酵素は不可欠、その生成を促すビタミンとミネラルを補充すること。生理活性因子サイトカイン・・・
  6 腸内細菌の善玉菌を増やす乳酸菌生成剤を摂る。
    7 特に加齢とともにサプリメントなどで抗酸化作用を補強する必要が高まる。
 * 「サプリメント」(栄養補助食品)は、歴史の浅い米国の「漢方薬」(ダイエタリー・サプリメント)?
  (栄養素)1 ビタミン 2 ミネラル 3 たんぱく質・アミノ酸 4脂肪酸 5 植物繊維 6 酵素 
    (その他)1 ファイトケミカル(植物の抗酸化成分) 2 ハーブ類 3 その他動植物の有効成分 
    「サプリメントを摂る理由」 1 日時王の食事で不足しがちな栄養素を確実に摂る。 2 特定の効果・効能を得るためにある程度の量を摂取する。人工的な環境の悪化に対抗するには人為的な補完が必要とならざるをえない。

(D)「心身一如」(心は体の運転手)(士気の高揚) 心と体は一体。科学的にも証明されつつある。例えば、心・気持ちの持ちようで自律神経の作用が変わる。気持ちが高ぶれば交感神経優位となり、顆粒球が増え、気持ちが落ち着けばリンパ球が増える。(体制神経と自律神経)(自動制御と意思制御)
 「頭」と「心」と「体」は相互に関係し合っている。(脳の地図が体をコントロール、体の変化が脳の地図を変える)(原始、生物は触覚を頼りに行動した。脳と皮膚は発生学的に同じ、皮膚を刺激すれば脳が活性化)。(フィードバック)(自己組織化)。そして、これらを「気」(気力)が統帥していると考えられる。日常的に生産活動の「カイゼン」を反復・継続しながら、健康生産工場の経営者のリーダーシップと従業員のやる気で一致団結すれば大きく健康の生産性を高める。革命的に「心機一転」すれば、6兆個の全身の細胞が総決起(励起現象)して奇跡を生むこともある。(マウスから脳を取り出した後、2年ほど神経細胞は生きている)(ミトコンドリアは細胞内で独立)(人体は無数の生命体の集合体)(「火事場の馬鹿力」は生命体の総力の結集)。平素は抑制機能が働き、細胞や遺伝子の能力は10〜20%しか使われていないともいわれる。脳細胞も同程度。人体内の無数の生命体が周波数を同調し、一斉に立ち上がれば津波のような大きな波動となり、巨大なエネルギーが奇跡を生む。抑制指向、マイナス思考からの解放。
 生命活動の「場」(フィールド)のあり方(ベクトル)が生命力を規定する。その方向性(プラス志向かマイナス志向か)、推進力(志向の強弱)、速度(志向の緊急度)。「志は気の帥なり」。「生きがい」がエントロピーからシントロピーへ(生命力の拡散から結集へ)。「生きがい」は自己表現。自己主張(我欲)から利他(愛)(共生)(社会性)に向かうと更に生命力は高まる(集団で生き抜いてきた人間の本性)(お役に立っているかどうか)(社会における存在感)。
  1 呼吸法 呼吸のコントロール。自律と随意、心身の一体化。
  2 ストレスの解消 怒らない。徒に考えすぎない。「鈍感力」
  3 感覚器官の動員 「快」が好循環を促す。五感健康法(目、耳、鼻、舌、肌の感覚で楽しむ) カラーセラピー、音楽療法、アロマセラピー、温泉浴・・・お笑い健康法・・・
  4 イメージ健康法 人間はイメージのまま動く。・・・ 
    5 ふれあい健康法(人、ペット) 孤独・孤立が認知症へ
  6 感謝の気持ち 「生かされている」 「人」の字は人と人との支えあいを象徴。人間は自然の一部(小宇宙)・・・
    7 「言霊」「魔法の言葉」(私は若い!) 潜在意識の醸成。無意識が行動を支配する。念仏、呪文、座右の銘・・・ 自分にも人にも「いい言葉」を投げかける。禁句「もう後3ヶ月の命でしょう」。・・・
    8 気の充実(健康工場の経営者として) 病気は「気の病」、元気は「気が元」、「気が快」になれば快気祝い・・・「気」は宇宙エネルギー・生命エネルギー・・・波動、波長、波形・・・気功(内気功・外気功)・・・

(E)「早期発見・早期治療」(工場は点検・整備の励行)(故障は素早く直す) 「未病」の段階で気づく。機敏な対応。

  1 異常に気づく a 疲れやすい b 熱がある c 体が痛い ・・・ 「症状と病因の推測」(「自己診断のポイント」づくり) 顔相、眼相、皮膚相、爪相、声相、口相、胃相、腸相、便相。家庭検査器 体温計、血圧計、脈拍計、血糖値測定器、聴診器、体重計・・・。集会所に血管老化度測定器・・・。
  2 定期健康診断(広く、深く) 問診、聴診、脈診、舌診。 Oリング・テスト。 年齢差を加味。 診断項目の追加(特に、がん、脳疾患、心臓疾患と密接に関係する血液・血管系が不足。血液の粘度、血流の速度、免疫細胞の状況、血管の老化度)(PSA検査は50歳以上の男性の必須項目)。 精密検査(PET,CT)。 遺伝子判定(オーダーメード・テーラーメイド医療)。
  3 患者側の学習(先端的医療から伝統的医療まで)(統合医療)(科学的根拠「エビデンス」の信頼性と限界)(命の丸投げ禁止)
  4 病院・医師の選択 セカンドオピニオン、情報の収集。(「病院・医師のユーザー評価基準」の作成) 
  5 薬の使用 患者も正しい知識を。乱用は命を縮める。(「薬のユーザー評価基準」の作成) 
    6 統合医療の実践 西洋医学、漢方、鍼灸、健康食品、食事・・・・(組み合わせ)抗がん剤と漢方薬・サプリメントの併用。<抗がん剤で確かに癌は死んだ、しかし本人も死んだ>(「各種健康法・治療法のユーザー評価基準」の作成)
 * 人類5000年の体験・研究エビデンス、東洋の知恵「漢方」の再評価 新たな薬理・薬効の発見・解明が進む。 患者側も学習すべき。脳を守る「ツムラ当帰芍薬散」(23)・・・必携ハンドブック「ツムラ医療用漢方製剤」 

(「スロー健康法」のすすめ)
    9 対症療法から根本療法へ。たとえば高熱は抵抗力の発動現象、安易な解熱剤の使用は免疫力を相殺。「急がば回れ」。健康・医療の全体像を俯瞰しながら「必ず勝てる」総合戦略・戦術の展開。生活習慣は「第二の遺伝子」。できる事から、ゆっくり実行。「あせらず、あわてず、あきらめず」。臨時・応急の「緊急医療」「ファースト健康法」は必要だが例外、基本は「スロー健康法」。
(国の政策)
   10 正しい健康医療の普及は、個人の健康・生命を守るため必要なことであるが、同時に、現下の医療費の増高が国家財政を逼迫させている状況を考えると、国の緊急・重要課題でもある。国民一人ひとりが自己責任で健康・生命を守る風潮を広める、予防に力を入れる、余分の医療コストを低減する・・・このため国も国民の健康・医療に対する正しい知識の啓発に本腰を入れるべきである。最も緊急の「改革」テーマでなかろうか。

(参考図書)
 上記の記述は、小生が岐阜県知事在任中、「南飛騨国際健康保養基地づくり」プロジェクトで行った講演録や「健康法実践リーダー養成講座」テキストを基本にした。(リーダー養成は1万人を越えた)
* 村上和雄「生命の暗号」(サンマーク出版)
* 池谷祐二「進化しすぎた脳」(講談社)
* 永田親義「活性酸素の話」(講談社)
* 日本統合医療学会「統合医療・基礎と臨床」(日本統合医療学会)
* 帯津良一「ガンを治す大事典」(二見書房)
* 蒲原聖可「サプリメント事典」(平凡社)
* 五木寛之「気の発見」(幻冬舎文庫)
* その他 別途、一覧表に。


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